石和町松本にある「山神宮」という神社があります。2月21日に開かれる「お天狗さん」というお祭りがありますが、こんな伝説が残っています。
昔、松本の山に住んでいた天狗様は、たいそう綺麗好きであったそうです。村人達は天狗様が住まわれている山の入口や祠をいつも大切に綺麗にしていたそうです。ところが酒に酔った村の若者が悪戯に肥やしを祠にかけてしまったところ、天狗様は驚いて湯村温泉の奥の羽黒山に逃げこまれたそうです。それ依頼羽黒山(天狗山)には天狗様が住まわれたと伝えられています。
今でも羽黒山の山麓に天狗様を守るようにお宮が建っています。
この神社は級羽黒村の産土神で、元々山宮の大宮神社から分けられたと伝えられています。「甲斐国社記・寺記」によれば、姫宮明神・若宮・天神・子ノ神・山神などもまつられています。境内には巨石がたくさんあり、神の降臨するという磐座(いわくら)ではないかと考えられています。実際に行ってみると分かりますが、お宮の真後ろが突然小高い山になっており、頂上まで見える程お宮側の斜面は木が生えていません。まさに羽黒山自体がご神体と実感させられます。
山頂には積石塚古墳があり、当社の御神体とされています。お彼岸の中日(古くは9月15日)には、近隣の人々が塚まで登って祭りを行っています。温泉通りを過ぎて羽黒町に入り右手に羽黒自治会館と青い字で書かれたトタンの看板が見えます。ここを右折すると神社の石鳥居が見えます。
そういえば湯村の鬼の湯伝説には悪役として、天狗が登場しますが羽黒の天狗様はどうも地元の村人達に愛された気の小さな天狗様のようですね。